
日立・東芝への質問状
台湾向け輸出予定の原子力発電施設と
現地での環境および民意の問題について
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貴社が原子力発電施設の輸出を進めようとしておられる台湾第四原発の問題は、建設の是非をめぐって台湾政局に激しい混乱と対立が惹起されたことから日本においても新聞紙上を連日のように賑わすこととなり、多くの市民、消費者がこの問題について理解を深めるようになってまいりました。私たちはまた、台湾への原発輸出が外国為替・貿易法の第48条にある「国際的な平和および安全の維持を妨げることとなるもの」に抵触する疑義があるとして国会でさまざまな形で取り上げられ始めていることも承知しています。 日本企業の海外での活動については、進出先の環境や市民の健康を害したり、説明や同意を得るプロセスが不十分であるために社会的、文化的摩擦が生じたりするケースに対して、市民の目はこれまでにない厳しいまなざしを向けるようになっています。この台湾第四原発の問題も例外ではありません。 以上のような状況に鑑み、輸出国に住む市民の立場から次の5点について質問させていただきたいと思います。お忙しいこととは存じますが、ご回答をいただけますようお願い申し上げます。
1.現政権が第四原発建設中止を発表して以来混乱が続いていた台湾政局は、建設再開に向けた合意がなされる方向となりました。その交渉の最中である1月28日には台南市にて、29日には台北の立法院前で、市民がプロジェクト再開に抗議して相次いで焼身自殺を図った事件をご存知ですか? 2.貴社が主要に施設を輸出する予定であるプロジェクトに対して、進出先の市民からこのような抗議が起きたことに対する貴社の見解をお聞かせください。 3.予定地塩寮の人々は、陳水扁政権が野党の攻勢を受けてついに工事再開の妥協案に達する見込みとの報道を受けて、「建設が再開されれば、塩寮の住民は死ぬまで闘う」とあらためて宣言しました。塩寮では、1994年の住民投票においては96%の人々が反対の意思を表明、昨年までにも漁船数百隻を連ねた海上抗議行動などが繰り返し行われ、「核四絶対反対」の旗が町中にはためいています。このように、予定地住民の理解がまったく得られておらず、さらに負傷者が増えかねない異常事態の中でプロジェクトを続行なさることについての貴社の見解をお聞かせください。また、これ以上負傷者が出た場合、輸出計画を見直すお考えはありますか? 4.海外での事業展開にともなって、貴社が策定しておられる配慮指針はありますか? あるならば、それはどのようなものですか? その指針とこのプロジェクトは整合性があるのでしょうか? 5.このプロジェクトは、台湾の法律に照らしてもさまざまな問題を抱えている(注1)上、進出先市民から全く受け入れられておらず、人々の反対の意思はついに複数の市民が抗議の焼身自殺を図るという最悪の事態にまで至りました。繰り返される反対デモに毎回数万〜10万人が結集し、抗議行動のたびにアメリカと日本の旗が燃やされるなど、すでに台湾市民の中に激しい社会的、文化的摩擦を引き起こしています。日本国内であれば建設強行は到底不可能であろうこのようなプロジェクトが、海外においてならば推し進められてしまうとすれば、これは人道的に見て容認しがたい問題となります。そのような企業活動が、日本の市民、消費者に受け入れられるとお考えなのかどうか、貴社の見解をお聞かせください。
<賛同団体> 台湾の環境保護運動とともに・市民の会 |
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